私の上を通り過ぎていったインド人たち【5】

エッセイ

海辺の町の三坊主

マハーバリプラムという海辺の町に着いた。
ちいさくて静かな町だ。
ここが気に入ったので、しばらくいようと思った。

バターボール

宿で出迎えてくれたのは、3人の坊主だった。
3人とも、海の似合うなかなかのイケメン。
潮とガラムマサラとイケメン坊主の体臭に包まれた、静かな生活が始まった。

日がな海を眺めて、チャイを飲んで、よく分からない料理を食べて、たまにビールを飲んだ。
きちんと排泄をして、きちんと睡眠をとった。

バターボール

3人の坊主は、少し距離をおいて私を観察していた。
3人の坊主に見られるのは、なんとなくエロくてちょっとたのしい。

バターボール

この町には、坂の途中でなぜか静止してしまった巨大な岩がある。
これが唯一の観光名所だった。

いびつな形をしたその岩は、たしかに不思議だった。
転がりたいのに転がれない。のぼりたいのにのぼれない。
明らかに続きがあるのに、何者かに急にリモコンで「停止」スイッチを押されてしまったみたいだ。
岩は、事の理不尽さに嘆くでもなく、ただあきらめたようにそこに留まっていた。
誰かにリモコン操作されてしまったとはいえ、自分の運命をあきらめてはいけない。

バターボール

こんなあきらめたようなやつには魅力を感じない。
形もいびつだし。

宿で私を視姦してくるあの坊主頭の方がよっぽどストイックだ。
丸いし、浅黒いし、生命力を感じる。

今夜はビールを飲みながら、私の方からあいつらを見つめ返してやろう。
あいつらは怯むことなく、私をじっと見返してくるだろう。
そんな場面を想像するだけでゾクゾクする。夜が待ち遠しい。

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