いつもの山間奥地にある極小渓流釣行へ
先日、「渓流釣り初めて」って知人を、我々がよく行く山奥の渓流に連れて行った時のお話。

新潟県阿賀野方面の奥地にあるこの場所は、比較的入渓しやすく足場もいいので、極小渓流ビギナーにはもってこいの場所。
ただ難点があって、釣りができるポイントに着くまで長い距離を歩かなければなりません。もちろん山間部なのでほぼ登りで結構疲れます。しかもずーっと深い林に囲まれていて、獣の痕跡もたくさん。かなり怖いです。
そんな獣の気配をビシビシ感じつつ、長い山道をひたすら歩きます。。。
林の奥から感じる“何か”の気配
道中、連れが急に立ち止まり、林の奥の方を見ながら一言。
「あそこに何かいる・・・」
皆、一瞬ドキッとして立ち止まり、一気に警戒モードに。
彼の指さした方角を見ると、確かに遠くから我々の様子をジッと見つめる白い個体が。

ちょっと拡大。

深緑の林を背負って、一匹のカモシカがたたずんでいました。
一切微動だにせず、絶対に目をそらしません。警戒はしているでしょうが、威嚇する様子ではなく、とても落ち着いて、どこか優しさすら感じる目線でこちらを見守っていました。
さながら「もの〇け姫」の世界に迷い込んだような神秘的な雰囲気。
その姿からは威厳と神々しさすら感じられ、完全に人間の方が取り乱していてみっともない・・・。
最初はあたふたしてた私たちでしたが、カモシカ様の温かい眼差しにすっかりと落ち着きを取り戻し、静かにその御前を後にします。
御獣様のご加護
その後無事に釣り場へたどり着き、実釣開始。


決して状況はよくはなかったものの、カモシカ様のご加護があってか、なんとか初めての渓流釣りだった知人もきれいなイワナを釣ることができました。きっと優しい森の守り神様が釣らせてくれたんでしょう。
ありがたや、アリガタヤ・・・

天然記念物のいる自然
ニホンカモシカは、国の指定する特別天然記念物の一種です。新潟の山奥でこういった貴重な動物たちが今なお暮らしていることに嬉しさを感じます。
(余談ですけど、カモシカってシカといいつつ、ウシの仲間なんですね・・・。初めて知りました。)
山奥に足を踏み入れるということは、カモシカ様をはじめ、ずっと森の中で暮らしている獣様の縄張りにお邪魔させてもらっているわけですから、獣様にお会いしても決して取り乱さず、大声を出さず、ご迷惑をおかけしない。これ、人間界でよそ様のお宅に上がらせていただく時だって当然のマナーですよね。同じこと。
自分の身を守るための対策はもちろん大切ですが、それ以上に住民の皆様やその場所に対する配慮は忘れてはならない、強く思った次第です。
ありがたや、アリガタヤ・・・
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