第41節「とんねる」
さあ、今年も残り二試合。気持ちよく終わりたいぜ。
レノファ山口の本拠地、「維新みらいふスタジアム」に乗り込んでのアウェーゲーム。山口県だから少しあったかいのかと思ってたけど、雪がちらついてたり、画面越しでも寒さが伝わってくる。こんな中でも応援に行くサポーターの皆さんには頭が下がる。
レノファ山口は、霜田正浩監督が指揮してから理想を高く掲げたサッカーを志向していて、去年の前半は見ていて楽しかった。オナイウ、小野瀬、高木の3トップとか、J2では圧倒的だった。
主力が抜かれ、その後順位は下降線をたどる。今季は下位に低迷、現在は最下位に沈んでいる。霜田監督はチームを離れるとのこと。チーム作りってほんとに難しいものなんだな。あんなにいいサッカーしてたのに。
ゲームプラン
アルビのスタメン。GK藤田。今日はDFの並びをちょっと変えていて、右SBに早川、左SBに田上だった。これの意図、すごく興味深い。監督にほんと訊いてみたい。相手のサイド攻撃に合わせて?サイドハーフとの関係性?新たな引き出し?
CBは安定のマウロ&舞行龍。
ボランチに島田と堀米。堀米が攻めのとき色んな所に顔を出したり、守りのときはガンガン当たりに行ったりして、島田はどちらかというと後ろに重心を置きバランスをとる、という関係性。
右MFに大本、左に本間。前線、今日は2トップで矢村とシルビーニョを並べる。この二人、ディフェンス時にはタテ関係になり、シルビーニョがCBに当たりに行き、矢村はボランチをケアする感じ。しっかりとデザインされた守備。
矢村はサボらないしプレッシングをほんとに頑張るので、彼がいることである程度、前線の守備の強度は担保される。ボールを大事に回したい山口に対して強めのプレッシングで自由にさせない、というプランが透けて見えた。
攻撃に関してはシルビーニョ含めサイズがないので、ターゲットになることはなかなか難しいが、流動的に動き回ってボールを引き出すことはできる。チームとしてそういう方向性でいってたのではないか。
後半、鄭大世を投入し、1トップに据えた。シルビーニョが二列目に。ここで少し攻撃の考え方が変わる。
ギアチェンジというかなんというか。ここからはチームの共通認識として、いつもの攻撃に転じる。鄭大世をターゲットにボールを当ててタメを作ってもらって、二列目がいい形で前を向く。シルビーニョ、本間、そして途中投入の中島。
コンディションが整いづらい中での、90分を見据えたゲームプラン。狙いはしっかりとあった。
サイドバックの左右問題
試合展開は一進一退だった。アルビが押していたわけでもないし、かといって山口ペースだったわけでもはない。どちらもやりたいサッカーはあるけど、なんかうまくいかない感じ。お互いに相手のストロングポイントを消し合うような、そんなもどかしい雰囲気。みんな疲れてる、ってのはもちろんあるだろう。
後半半ばに山口に先制ゴールが生まれる。アルビの選手は、頑張ってはいるんだけど、最後持ちこたえられない。いいときに見せていた「ポジショナル」な流動性も影を潜めがち。
不思議だったのは、終盤に投入された荻原の使い方。
左足から放たれる強烈なクロスが持ち味だけど、なぜか早川に代えてそのまま右SBでの起用だった。
田上を右に出すとばかり思ってたんだけど…
これでは駆け上がってそのまま左足クロス、という形ができないけど、何か意図はあったんだろうか…
この試合最大の謎、サイドバックの左右入れ替え問題。いと興味深し。
これで、6試合勝ちなしとなってしまった。長いトンネルである。
次で今シーズンが終わる。いい試合が見たい、それだけ。
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