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アルビ日記

2020-7:vs水戸 1-0

2020年07月27日(月)

PV 175

第7節「監督のふところ」

4連休3日目のホームゲーム。天気は少し残念だったけど、いい試合ではあった。

今季のアルビは、毎試合いろんな顔を見せてくれる。
アルベルト監督が「発展途上」と言うのが嘘じゃないってのを実感できる。

で、監督がピッチで、それをいろんな形で表現する。
我々はピッチで起こっていることを観て考えて未来に期待を膨らませる。

チームとファンの幸せな関係ってやつだ。

この試合も、監督の思惑やチームの発展が透けて見えるような要素がたくさん詰まっていた。

中長期的な視点

アルベルト監督は毎試合、布陣を変えてくる。

もちろん過密日程を考慮してのターンオーバーの要素は大きいが、それだけじゃなく、もうちょっと中長期的な視野でチームを成長させようと考えてくれてる気がする。

つまり、11人だけでなくて、20人くらい、いや登録選手全員くらいの規模でセットを考えていて、戦術の浸透だけでなく、個々の特徴の見極め、グループの相性、それから育成まで、リーグを戦いながらやっている感じ。

自分の戦術を短期間でがっと落とし込むだけなら、こんなにいろんな選手を使って、いろんな配置を試して、戦い方のいろんなバリエーションを出したりしないように思う。

そこらへんはさすが育成に定評のある監督だ、と思う。

前半:人の特性を活かした布陣

この試合のスタートの並びも、これまでと変えてきた。

右肩上がりの変則4バックみたいな形。
左から新井、舞行龍ジェームズ、マウロ、大本。
攻撃時には右SB大本がぐっと上がって3バックみたいになる。
左SBの新井は、右SBで出るときのような大胆な攻め上がりは見せない。後ろでちゃんとリスクマネージメントしてる。

ビルドアップは大本を除く3DFと島田、秋山のダブルボランチで。後ろに3枚いるので、ボランチはDFラインに落ちてこない。ビルドアップ方法もこれまでと違う。通り一遍ではなく、こういうバリエーションを作れるのは監督のふところの深さを感じさせる。

右の大本が攻撃時大胆に上がるので、右MFのシルビーニョはサイドを空けてやや中央寄りでシャドーのような役回りをこなす。
左MFの本間至恩はウィングとして左に開く。

守備時のセットは、大本がしっかりDFラインまで降りて4-4-2のブロックを形成。
攻めも守りもよく組織されてる。
大本にしろ新井にしろシルビーニョにしろ本間至恩にしろ、監督は自分の型に当てはめるのではなく個々の特徴を活かせるような組み合わせを模索してる。

攻撃は、水戸の高いDFラインの裏を狙うロングボール主体だった。
これもこれまでの丁寧なつなぎからのシフトチェンジで、オプションの一つと捉えよう。

ただやはり少し短調で、チャンスの数はそう多くなかった。
じりじりとした前半は0-0で折り返し。

後半:オプションへのトライと人的資源の活用

後半は頭から面白い選手交代。
秋山OUT、早川史哉IN。そして早川はそのままボランチに。

早川のボランチは観たことなかったが、アルベルト監督には充分やれるという手応えがあったに違いない。

ボランチとしては20分弱くらいの出場、少し戸惑ってる感じもあったけど頑張ってた。
さすが守備のユーティリティプレーヤー。チームとしてのオプションも拡がり、今後期待が持てる。

さらにその早川をSBに移動させる形でボランチに投入されたのが、セレッソから移籍の中島元彦。
若くて気持ちも入っていて良い。
現時点では、展開力というよりは、前への推進力が武器に見えた。

その後もペドロ・マンジーを最前線に投入し、渡邉新太を右MFに下げるという交代。
その直前に上記の中島投入があり、左SBに早川、右に新井を持ってきていたが、この辺も右肩上がりの左右のバランスを維持したまま少しずつゲームプランを微妙に変えていくという策の雰囲気だった。新井はそのへんを器用にこなす。

そして本間至恩のスーパーゴール。すげー。

ゲームのクローズは、堀米を早川の一つ前、左SHに入れて、オーソドックスな4-4-2でブロックを作るというやり方。

もてる人的資源をいろいろなポジションで活用し、可能性を引き出しつつ、チームとしてのオプションを増やす。

アルベルト監督の懐の深さを存分に楽しめる試合だった。
なにより勝ち点3、ありがたや。

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