第4節「高木善朗」
ビッグスワンでザスパクサツ群馬に快勝し、4連勝。破竹、破竹。天気もよく、生暖かい風も吹いて、気持ちの良い週末を過ごさせてもらった。
トップ下に入ってる高木善朗がすこぶる良い。
解説者がよく言うのは「ボールを受ける位置が良い」ということ。センターバックとサイドバックの間、あるいはディフェンスとボランチの間、こういう「間」で受けるポジショニングとタイミングが良い、と。
ほんとにそう。位置もそうだけど、タイミングが絶妙。ボールホルダーが前を向き、視野を確保し、パスを出す、そのちょうどいいタイミングで適切なポジションに入れてる。だから受け方がスムースなんだろう。スムースに受けて、流れを淀ませず、更に加速させて次の展開を生み出している。
だいたいワンタッチで前を向いて、ツータッチ目かスリータッチ目で次のアクションを起こす。そしてまた次の局面のサポートに入る。その連続。
超高性能な分電盤みたいなトップ下の高木が起点となり、1トップの鈴木孝司、両ワイドのロメロと本間、あるいはオーバーラップしてきたサイドバックなんかが、いい体の向きで、もしくはスピードに乗って、ゴールに向かう。
クロスから2点
調子のいいアルビは布陣を変えない。
GK阿部、DF藤原、舞行龍、千葉、堀米。MF島田、高、ロメロ、高木、本間。FW鈴木。
群馬も悪くなかった。2年目の奥野僚右監督の下、確実に積み上げがなされてる感じがした。
また、アルビに対して対策もとってきてて、センターバックからの配給を自由にさせまいと、FW2枚と両サイドハーフが前からプレスを掛けてビルドアップのコースを塞ぎに来た。後ろもちゃんとラインを上げてコンパクトにしてきた。
それでもアルビのビルドアップ。ちょっと慌てる場面はあったものの、去年よりベースアップしてることがうかがえた。ボランチの島田もサポートに加わりながら、また、時にはロングボールで裏もあるよ、ということを見せながら、確実にボールを前進する。
前半の2ゴールは素晴らしかった。特に1点目は、前線の個が有機的に絡んだ見事なゴール。
高木が巧みなドリブルで右サイドを抜け出し、腰を捻ってファーサイドまで、勢いのあるクロスを供給。あのドリブル後、あの体勢から、ファーまであの弾道のクロスを送れるって、けっこうカラダがキレてないとむずかしいんでないか。それを鈴木がしっかり頭で合わせてGKを揺さぶり、こぼれ球にロメロフランクが魂で飛び込む。ロメロフランク、GKと交錯して痛そうだった。でもファイターとしての面目躍如。硬軟混ざったいいゴール。
2点目も今度は左から、高木のピンポイントクロスに鈴木のヘッド。相性のいい二人。
追い上げられてからの落ち着き
前半もプレッシングの連携がとれてて悪くなかった群馬だけど、後半もそれは継続されてて、アルビのビルドアップはこれまでよりは苦戦してた。そうやすやすとリズムは作らせてくれない感じ。
後半早めに1点返され、2-1に。
嫌なムードが漂うかな…と思ったが、そうでもなかった。
あまりバタバタしない。引き続きボールを支配し、全員がゲームの流れを感じ、場面場面で適切なプレーを選択してる。落ち着きがある。
その後のアルベルト監督の采配、選手交代にもメッセージがあり、ピッチ内にはやるべきことの共通理解が出来上がってる。早川、星、谷口、田上が入って、それぞれタスクを遂行。
そして(観る側からすると)必然の3点目。堀米のスーパーなトラップと、鈴木のゴール前での落ち着きを堪能。終了直前にご褒美をもらえた。
そう言えばゴンサロ・ゴンザレスがベンチに入った。久しぶりに見たいなぁ。
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