第2節「結局は、意地なんだな」
0-2になったときはどうなることかと思ったけど、意地の巻き返しでなんとかドローに持ち込めました。河田にやられたけど本間至恩で取り戻した、なんだか嬉しい展開
試合の背景
- 大宮ホーム、NACK5スタジアム大宮
- 土曜13:00キックオフ。晴れ
- 新潟は開幕戦引き分け、大宮は横浜FCに競り負けている
試合ダイジェスト
【前半】
立ち上がり、新潟の不安定なビルドアップに大宮のプレスが襲いかかり、その勢いのまま先制点。不意を突かれた新潟は、少しづつペースを取り戻すも0-1で前半終了。
【後半】
65分前後に試合が動く。大宮、左サイドからの質の高いクロスを元新潟FW河田がGK手前で合わせ二点目。直後に本間至恩の中央突破から高木が決めて新潟が一点返す。そして75分くらいに同点弾。本間→イッペイのアタマ。新潟が追いつき2-2で試合終了。
これ苦手なやつだ
大宮晴れてる、気持ちよさそう。NACK5がある大宮公園ももうすぐ桜の季節だ。
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桜を待つNACK5大宮に乗り込んだ、アルビのスタメン。今日は勝点3、ほしい。
GK小島享介。DF長谷川巧、千葉和彦、舞行龍ジェームズ、堀米悠斗。MF島田譲、星雄次、高木善朗。FWイッペイシノヅカ、本間至恩、谷口海斗。
開幕戦から4枚替え。右SBに長谷川、アンカーに島田、インサイドハーフに星、左WGに本間が入った。前線の並びは、開幕で左だった谷口がセンターに、左だったイッペイが右に、で、本間が満を持して左に。
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アルビは不安定な立ち上がり。DFラインからボールが運べない。苦しいパスになってすぐに奪われたりそのまま相手に渡ったり。
大宮の作戦がハマってる。前からハメに来てる。大宮の4-3-3に対して、アルビはビルドアップ時2-3-2-3みたいな形になってて、一番うしろのCB(+GK)に、大宮の3トップが睨みをきかせてる。これがハマった。千葉も舞行龍も苦しい。そして大宮FWの背後で受けたい島田も、両脇で受けたい長谷川と堀米も、苦しい。喘いでいて、ミスが出る。それが前半7分の失点につながってしまった。
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これはアルビが苦手なやつなんだ。去年の京都とか、栃木とか、前から強めにハメに来る相手にアルビは苦戦した。CBからいい形で前に運べないと、そのさきの流れが停滞してしまうのだった。
前から来るということは、相手もそれなりのリスクを背負ってる。3枚しかいない中盤のスペース、高いバックラインの背後。ビルドアップで前からの圧を丁寧に剥がせれば、そういうところをうまく突けるんだけど、そこまでの熟練度はまだない。
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大宮が先制してから、すこし圧が弱まって、アルビもインサイドハーフがビルドアップに加わったりと工夫しながら、流れを取り戻した。
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ちょっと気になったのは、右WGに入ったイッペイ・シノヅカのポジショニング。中寄り過ぎないか?大外で張らず、CFの近くにいたり、たまに左サイドまでやってきたり、定まらないポジショニングをとっていた。クセなのか、チームの狙いなのか。
これが功を奏すときもあれば悪く出るときもある。今日の場合、イッペイがいないことで大宮の左サイドバックの仕事が減っていた気がする。守備のタスクが減ると、SBは思い切って高い位置を取れる。さらにアルビの右SB長谷川は、前に軸が定まりきらないため、上がるタイミングや位置取りが掴みづらかった感じもする。
意地と個人技
結果論かもしれないが、大宮の1点目も2点目も、左サイドから中で河田篤秀が合わせる形だった。大宮の左サイドが良かったというよりは、アルビの右サイドのバランスが良くなかった、とみる。
それにしても今日の河田は脅威だったな。中で合わせるセンス、それからプレッシングのセンス(背後を切りながらボール保持者に圧をかける)。さすが元新潟のエース。
対新潟ということで、河田にも意地があったはず。
そして、アルビも意地を見せた。10番本間至恩。
正直言って今日のアルビは、アタッキングサード(ピッチを縦に3分割したときの、相手ゴール前の3分の1幅)で力を出せなかった。ボールを持てていたけれどゴール前での怖さはなかった。
これを個人の力でこじ開けたのが本間至恩だった。
1点返したときのあの中央突破。ドリブルのキレもすごかったけど、相手にぶつかりながら弾力を持って突き進む姿に、意地を感じた。ゴリゴリと力強くこじ開けて、数人引きつけてギリギリのタイミングで高木にはたく。あのゴリゴリとギリギリの感じが、たまらなかった。
そして2点目は、本間を警戒しすぎた大宮DFが間合いを詰めきれず、ほぼフリーでピンポイントクロスを上げさせた結果。
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去年思う結果が出せなかった本間至恩の、今季にかける意気込み。今年こそ、小さな10番に期待大。
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