楽しい喫茶店はないけど、落ちつく喫茶店はある。
つるつるの喫茶店はないけど、しみしみの喫茶店はある。
喫茶店は、そういうところです。

都会ではだいたい駅ごとに街がかたち作られているから、駅を降り立って、「さあとりあえず」と言ってしけ込む、言わば活動拠点、安息所としての喫茶店は、大事な存在です。
東京時代に住んでいた赤羽。駅近くの拠点は「梅の木」と「友路有(トゥモロー)」。恵比寿の「とし」。要所にある「ルノアール」。そして神保町伝説の名店「さぼうる」… また行きたいなぁ
無口なマスターと、店内に立ち込める香ばしい匂い。
新聞をめくる音と、声を潜めたヒソヒソ話。
厚切りのサンドイッチと、ゆで卵と、ナポリタン。
喫茶店でしか味わえないいくつかの事柄があって、それらにはだいたい余韻があります。余韻が、下っ腹に、しみしみと染み渡っています、しばらくの間。
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分かってもらえると思いますが、カフェと喫茶店は用途が違います。
■カフェですること:ラテを楽しむ。ベーグルを食べる。インスタにあげる。おしゃれ雑誌を読む。デート。PCを拡げてキーを叩く。ビジネスの打ち合わせ。
■喫茶店ですること:珈琲を味わう。ナポリタンを食べる。物思いに耽る。新聞を読む。ネタを考える。詩を書く。密談。呆ける。心で泣く。
ぴゅう。(´ε` )
年齢を重ね、喫茶店で食べる朝ごはんがほんとに好きになってきました。
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