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アルビ日記

2020-25:vs京都 2-1

2020年10月12日(月)

PV 273

第25節「ポジションを掴ませない」

金曜日に、久しぶりに日本代表の試合があった。オランダでの試合で、欧州組のみの選抜チーム。日本代表も欧州組だけで試合が組めるようになったのか。ドーハやジョホールバルの時とは隔世の感がある。

試合自体は、久しぶりだしコンディションも整いきってないし、相手のカメルーンも含めて低調な雰囲気ではあった。ただ、大迫、南野、柴崎、酒井、富安、吉田…といった顔触れのサッカーが観られるというだけで、日本のサッカーファンはやっぱり少し興奮するものだ。

クラブに代表に、選手は大変だろうが、ファンにとってはありがたい日々が、じんわりとまた戻ってきた。

怪物FWとDF陣の奮闘

アウェー、サンガスタジアムでの京都戦。秋晴れ、土曜の昼下がり。いい雰囲気。

京都とは13節で引き分けていて、今日は白黒決着つけたい。5位と6位の対決で、終盤、上位争いへの切符を巡る戦いでもある。それからこの間は帝京長岡出身の谷内田哲平がビッグスワンでデビューしたが、今日もしっかり京都ベンチに入っている。盛り上がる要素がいくつもある。

アルビはフィットしつつある4-2-3-1。GK小島。DFは右から田上、マウロ、舞行龍ジェームズ、早川。新井はお休み、荻原はベンチ。ボランチに福田と島田。前めのMFは右から中島、高木、本間。1トップにファビオ。

京都は最前線に怪物、ピーター・ウタカがいる。前の試合の時はベンチに座ってたんだよなぁ。試合が始まってみると、やはり脅威。パワーとスピード、ゴリゴリくるかと思えば、いいタイミングでパスを出す、判断力も兼ね備える。組み立てのミスもそつなく狙ってる。コンビを組む野田隆之介もフィジカルに優れたファイタータイプで、この2トップによるCBへの圧は相当のものだっただろう。

ただ新潟のDF陣は奮闘したと思う。特に舞行龍ジェームズは、90分を通して集中が持続していた。ウタカとのバチバチの競り合い、最後の局面でのシュートブロック、スライディング。身体は熱く、頭はクールに。冷静に対処できていた。とても心強かった。

それから左SBに入った早川史哉。京都の右サイド飯田がスピードで仕掛けてくるのに序盤手を焼いた感もあったが、徐々に対応の仕方を修正し、チューニングした。終盤はゴール前で身体を投げ出し2回ほど決定的なピンチを防いだ。ポジショニングと守備センスが光っていたと思う。

基本的には新潟がボール保持し、京都がスピードあふれる攻撃で逆襲する、という展開。どっちに転んでもおかしくなかった前半は0-0で折り返し。見ごたえは十分。

入れ替わって掴ませない

後半10分過ぎくらいにアルベルト監督が動く。
高木に代えて堀米。中島に代えて大本。

堀米は前みたいにトップ下に入るのかと思いきや、左サイドに。本間が中に入る。大本はそのまま右サイドだが、よりワイドに張り出す感じに。

代わった高木と中島だが、ここのところセットで出ていて、流動的なポジションチェンジで相手を困らせていた。高木がちょっと引いて相手のボランチ脇に顔を出してボールを受け、中島が中に入ってきたりとか。ここらへんは二人のインテリジェンスと感覚の融合が活きてる部分なのかなと思う。

で、後半のアルビはとてもよかった。選手のポジションが固定されず、状況に合わせて移動する、入れ替わる。個人が勝手にやってたのではこういう事はとてもできないから、戦術が深く染みいってるのがよく分かる。

右の大本は基本外に張り出して幅を取るが、ただ張ってるだけでなく、状況に応じて中に入ったりナナメのランでペナルティエリアに侵入したり。その動きに合わせて右SBの田上は外から回ったり中から進撃していったりする。ハーフスペースの攻略バリエーションが増えた。相手はとても掴まえづらい。
そこから先制点が生まれる。田上の進撃、ファビオのポスト、大本のクロス、GK前での混戦の中から、最後は田上がねじ込んだ。

すぐにピーター・ウタカに取り返されるが(ウタカはやっぱりすごい)、アルビはやりたいことが気持ちよくできてきてる。

左サイドは左サイドで、ポジションを少しずつズラして、プレスをかける起点を作らせない。早川がちょっと中よりに陣取って、相手としては誰が行くのか迷うような、サイドバックらしくない位置どりをする。さらに外側には堀米が待ち構えて幅をとっている。これも面白いやり方だった。トップ下に入った本間至恩は自由を与えられ神出鬼没。ボランチの島田と福田は空いた後ろのポジションを慎重にケアしながら、要所要所に顔を出し、ゲームを作る。ときには長めのランニングから裏でもらおうとしたりもする。

いや、後半のアルビは楽しかった。フォーメーションがあるようでないような。「なんで君がここに」というような楽しい驚きが多発。

そして堀米の勝ち越し弾。ビューティフルゴール。
サイドに張っていた堀米が、このときは中よりでボールを受ける。華麗なターン。前を向き、ファビオに早いクサビを入れ、前方にダッシュ。うまく収めたファビオからのリターンをもらって、スピードに乗ったまま左に持ち出し、角度のあるシュートを逆サイドの右隅へ流し込んだ。

見逃せないのは1点目も2点目もファビオがしっかりポスト役を果たしていること。いい仕事してる。

でもまあ今日の主役は堀米。ターンからシュートまでのキレのある一連の動きは見応え充分だった。今季、不慣れなポジションでの起用、役割を与えられ、難しかったろうが、置かれた場所でその都度フォア・ザ・チームの動きをしていたキャプテンがここに来て大きな仕事をした。終盤に向けてチームが上向くのには最高のシーンだった。

最後に、京都の22番谷内田は後半に出場。13節で見たときよりチームへのフィット感があり、自信を持って自分のプレーを出そうとしていたように見えた。
今後も期待してます。

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