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アルビ日記

2021-12:vs大宮 3-2

2021年05月06日(木)

PV 177

第12節「采配」

大宮NACK5スタジアムには、苦い思い出がある。

昨年の最終42節、ここでアルビは1-3と完敗した。チームの方向性を模索しながら喘ぎに喘いだ去年の終盤。最後も大宮に押し込まれ、「来季こそは…このアルベルトサッカーがきっと花開くはずだ…!」と唇を噛み締めた記憶が。

今日、アルビはここに戻ってきて、ファンタスティックなゲームを見せてくれた。去年からの積み上げがあってこその今シーズン、そして今日なのである。

またしても先制に成功

アルビレックス新潟、スタメンに少し変更あり。
GK阿部航斗。DF藤原奏哉、早川史哉、千葉和彦、堀米悠斗。MF高宇洋、島田譲、矢村健、高木善朗、本間至恩。FW谷口海斗。前節から、CBと右MFの入れ替えがあった。

大宮アルディージャは岩瀬健監督体制になり、苦しんでいる模様。試合を見る限りチグハグな感じではない。プレッシングの一体感もあるし、ボール保持の際の緩急とかも統一感がある。結果が出ていないチームのようには見えなかった。

ゲームの入り。どちらかというと大宮に勢いがある。「ホームで、首位アルビをたたこう、そして浮上のきっかけをつかもう」という強い意志を感じる。鬼気迫る感じもあって痺れた。

前から強く強くチェイシングをかけてくる。前の二枚とサイドハーフでDFラインを追い立てる。両ボランチとサイドバックの寄せも早い。新潟はこれをされると苦しみがちな傾向あり。

それでもアルビはボールを保持する。相手が様々な対策を練ってくる今シーズン、試合を追うごとにポゼッションが磨かれてきてる。

先制ゴールは前半15分、アルビに転がり込んだ。高木のコーナーキック、ファーへ大きく巻いたクロス、飛び込んだ早川史哉が身体で押し込んだ。Jリーグ初ゴールとのこと。泣ける。

かなりの強度でゲームに入ってきた大宮をかわしつつ、こういうセットプレーで先制できる。チームに勢いがある証拠だし、色々なものを味方につけている気がしてならない。

でも大宮は下を向かない。こどもの日、ホームで負けられない。という気持ちが伝わる伝わる。

負傷退場の菊池俊介に代わって入った中野誠也が同点ゴール。
きっかけはアルビの中盤でのボールロスト。拾った元アルビの三門雄大がすばやくCBの間にロングボールを供給し、走り込んだ中野が高精度のトラップ、そして冷静なループシュート。高品質なゴールが生まれた。

同点となったが、前半の終盤はどちらかというとアルビペース。大宮のプレスの剥がし方が見えてきて、丁寧なつなぎから大宮ゴールに迫り始める。今季のアルビはチームとしての学習能力がとても高い。
逆に大宮は、カウンターに活路を見出す感じに。1点目のようなカウンターは、たしかにハイラインを敷くアルビにとっては脅威。

試合を読み、流れを変える

後半の立ち上がりは、前半と違いアルビのものだった。
前後左右に揺さぶりながら、相手の綻びを丁寧に突いていくパスワーク。セカンドボールを拾い、あるいはボールを奪われた直後の奪い返しから、途切れることなく攻撃し続ける。後半開始からしばらくは、アルビにとって気持ちのいい時間が流れていた。

だが、サッカーは難しい。またしても中盤でのパスカットから、カウンター一発で逆転ゴールを許してしまう。小島幹敏の左足アウトサイドでの絶妙なスルーパス、抜け出たネルミン・ハスキッチが丁寧にゴールに流し込んだ。

残り30分で1-2となったが、ここからのアルビは素晴らしかった。
大宮に傾きかけた流れと気運を、自分たちを変化させることでまた引き戻した。
ここにはアルベルト監督の采配の妙がある。

アルベルト監督は矢村に替えて星雄次、島田に替えて三戸舜介を投入。前の選手の並びに変化をつけた。
高木がやや引き気味になって高と縦関係を形成、ボランチの前のセンターハーフのようなポジショニング。その前に、右から三戸、星、本間を並べ、最前線に谷口という形に。さらに前線の4枚はかなり流動的にポジションを入れ替えながらボールを引き出す。

高木の掴みづらいグレーなポジショニングに加え、自由に立ち位置を変える4枚の前線。これによって大宮の守備は混乱した。これだけの変化を一気につけると、ふつう、自分たちのバランスも崩れてしまうものだけど、これが崩れないのが今のアルビのほんとの強み。

大宮はマークや守備を整理するために自陣に張り付かされ、カウンターを繰り出す余力がなくなってしまった。それによりアルビの前への矢印はより一層強固に太くなる。自信を持ってボールを持ち、変幻自在に動き回る。

そして本間至恩のスーパーな同点ゴールが生まれる。
とんでもないゴールだった。タッチとステップがほんとうに細かい。対峙するDFはドリブルについていくもののステップが合わせづらく、シュートブロックもままならない。

てんやわんやの大宮アルディージャは3枚替え。止まらず、さらに攻勢を強めるアルビ、星雄次の逆転ゴール。

3-2としたあと、アルベルト監督がゲームをコントロールすべく、またも冴えた采配を振るう。

高木をゴンサロ・ゴンザレスに替えて中盤の底を二枚に戻し、安定感を与える。FWの谷口を田上にチェンジ、田上は左サイドバックに入って、堀米が前線へ。

堀米がまた谷口とは異なる感性で自由に動き回る、そして前からの追い方が激烈。
堀米を前に上げた意味がすごくよく分かった。

大宮は混乱したまま、アルビが主導権を握ったまま、ゲームは終わった。
アルベルト監督が選手の個性を活かし、チームのバランスを保持したまま強度を上げ、そして最終的にゲームを支配した、そんな場面を見せてもらった。

今節はJ2の2位、3位対決もあった。琉球-京都は0-0のドロー。
少し勝ち点開いたぞ。

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