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アルビ日記

2021-15:vs京都 0-1

2021年05月24日(月)

PV 159

第15節「くやしい」

新潟のサッカー界が、揃ってくちびるを噛みしめた、サッカー日和の日曜日。
それでもピッチで繰り広げられた攻防は、かなりレベルの高いものだった。

J2の首位攻防戦にふさわしい展開。たしかに大事な試合だったけど、必要以上に肩を落とす必要はない。

見方を変えれば、単なる42分の1。どの試合も等価なんである。

でもまあ、くやしい。

下がるウタカ、上がるバイス

アルベルト監督はスタメンを少しだけいじった。

GK阿部航斗。DF藤原奏哉、舞行龍ジェームズ、千葉和彦、堀米悠斗。ボランチに高、島田。そして右MFで三戸舜介が初先発。真ん中に高木善朗、左に本間至恩、1トップに鈴木孝司。

FW鈴木が復帰2試合目ということもあってどこまでいけるか読めない中、谷口海斗を温存しておきたい、というところもあっただろうし、本間至恩の徹底マークが予想される中、右からもドリブルで活路を見出したい、という狙いもあったかも。

チョウ・キジェ監督率いる京都は、やっぱりちゃんとチョウ・キジェ監督のチーム。

立ち上がりから全力全開フルスロットル。前線からの猛烈なプレッシャー。ダブルボランチを2シャドー+インサイドハーフで睨みながらうまくハメた状態で、DFラインに2人、3人とゴリゴリ襲いかかってくる。

9節の栃木SCもすごかったけど、それを上回るような迫力があった。
これをほとんど90分続けるんだもんなあ…やばいチームだよ

京都は4-3-3、あるいは4-2-3-1で、ピッチ全体にバランスよく選手を配備し、規律を守りながらハイレベルなフィジカルでプレッシングを続ける。
そんな中でアクセントをつけるのは、前と後ろで中央に陣取る外国人選手二枚である。

センターフォワードの元ナイジェリア代表ピーター・ウタカは、圧倒的なパワーが注目されがちだけどすごく頭脳的な選手。自分の特徴をよく分かってて、前線のイヤなところでボールを受け、ポイントを作る。あまりサイドに流れず、中央で。

前で張って待ってるだけでなくて、けっこう降りてくるんだな。中盤くらいまで降りて、高とか島田の間あたりで受け、二人をピン留めしてから横展開し、ボランチのフィルターを抜けてったりする。

それからセンターバックのオランダ人、ヨルディ・バイス。
4バックの中央右がスタートポジションなんだけど、この人は状況に応じてグイグイ前に出ていく。自分でも運ぶし、逆サイドでボールが動いてるときに、チャンスの匂いを嗅ぎ取って相手ゴール前に出たりする。それからセットプレー終わりであえて攻め残って、ウタカと二枚で待ち構えたりとか。
バイスが上がる、というのはチームの共通理解として落とし込まれてるから、絶対にカバーが入る。決め事として、ちゃんとやってる。誰もカバーせず、ぽっかり空いたままだったらカウンターも楽なんだけど。

バイスは守りの方ももちろんさすが。特にクロス対応が見事。頭でも足でも、跳ね返す跳ね返す。読みがいいんだろう。

ウタカもバイスも、Jリーグでの実績が充分。日本のサッカーを熟知してて、自分がどうやって輝けるのかよく分かってる感じ。

(たぶん)規律を重んじるチョウ・キジェ監督が、この二人にはある程度の自由を与えてるのもなんか分かる気がする。

徹底された規律と、ウタカとバイス。

チョウ・キジェ監督の京都サンガ、これ相当強い。

スタイル

前半、多くの時間がアルビレックス新潟陣内で展開された。
これは両者のスタイルの違いが大きく影響している。

ボールを大事にするアルビは、後方から丁寧につなぎたい。京都は高い位置でプレッシングをかけ、新潟を前進させたくない。あわよくば奪ってショートカウンターを狙いたい。

京都のプレスがかなりハマってたので、新潟はうまいこと前に進めない。必然的に、ボールは新潟陣内にとどまる時間が長くなった。

これはたぶん京都の狙い通りの展開。アルビはたしかに苦しんだ。

それでもあのプレスをかいくぐって前に進み、何度か京都ゴールを脅かした新潟のパスワークは素晴らしい。同サイドに人を集めて一気にサイドチェンジとか、そういう攻め方の狙いも、チームとしてある程度統一されてた。行きあたりばったりの攻撃ではない。

明確なスタイルの違いがぶつかりあう試合ってのは、やっぱおもしろい。どっちもやりたい事があって、自分らのスタイルを貫こうとすると、高い次元で相手のスタイルとぶつかる。どっちのスタイルがより尖るかの戦い。

後半、ウタカ起点で川﨑颯太に右足を振り抜かれ、ミドルシュートを決められた。0-1。

そこから京都は柔軟に戦い方を変更。4-5-1気味で中盤を厚くし、自陣のスペースをほぼ完全に消した。

アルビは更に難しくなる。DFラインから前へのパスルートがない。京都の前線にはウタカがいて、カウンターの脅威もしっかり残されてるから、アルビのセンターバックも積極的に攻撃参加できない。

アルベルト監督は、谷口と星を投入し、状況の打開を図る。が、京都に逃げ切られた。京都は最後まで足も止まらず集中も切れなかった。どんな鍛えられ方してんだ。
無念の笛が、ビッグスワンに鳴り響く。

京都強かった。今日は京都のゲームプランが上回った形。でもアルビもぜんぜん悪くない。魅力的な今のスタイルを、より尖らせてほしい。

京都が勝点35で首位。新潟と琉球が33で追う。
チャレンジャーになったけど、その方が気合はノリやすい。

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