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アルビ日記

2021-33:vs山口 1-0

2021年10月11日(月)

PV 130

第33節「カウンターって気持ちいいよね」

サッカーは奥が深い。山口にしっかりとした狙いがあって、それがきちんと遂行されていました。新潟はたぶんピッチ上でも内心「あれ?こんなはずじゃ」となってる選手が多そうな、苦しいゲーム展開。それでも勝点3は新潟に転がり込んだわけです。

試合の背景

  • ビッグスワン。土曜14:00キックオフ。晴れ。
  • 新潟は前節敗れて4位、山口は3連敗で降格争いに巻き込まれる。
  • 山口は監督が代わって2試合目

試合ダイジェスト

【前半】
山口がいい立ち上がり。3-4-2-1の布陣を敷き、前線から激しくプレスをかける。新潟は後方からのビルドアップがままならず、苦しい展開に。ボール保持も五分五分。途中、新潟は選手の立ち位置を変えて微調整。0-0で前半終了。

【後半】
引き続き山口の方が優勢な感じはありつつも、新潟もペースに慣れてきた。そして鮮やかなカウンターで新潟が先制。鈴木→高木→三戸→最後は鈴木孝司。その後はどちらかというと新潟が試合をコントロール。最後まで手綱を緩めず、1-0でフィニッシュ。

気合入ってるレノファ山口

前節の悔しさを忘れさせてくれるような秋晴れのビッグスワン。試合が終わったときもこんな清々しい気持ちでいられたらいいのに。

我らがアルビレックス新潟のスタメン。

GK阿部航斗。DF藤原奏哉、千葉和彦、舞行龍ジェームズ、堀米悠斗。MF高宇洋、島田譲、高木善朗、本間至恩。FW鈴木孝司、谷口海斗。

普段の4-2-3-1ではなく、4-4-2気味で試合に入った。2トップの谷口と鈴木は、ややタテ関係。谷口が前、鈴木が少し後ろ。

鈴木のところでボールを収めて、谷口は常に背後のスペースを狙う。理論上、すごくバランスがいいはずの2トップである。

名塚善寛監督が就任して2試合目となるレノファ山口。名塚さんなつかしい。ベルマーレ平塚で、DFライン中央に君臨してた凛々しい姿。あの頃のベルマーレ強かったよな。中田英寿いたし、両SBは岩本輝雄と名良橋晃。ベッチーニョもすごかった。

その名塚監督のもと、山口、立ち上がりから猛烈なプレッシングをかけてきた。明らかに気合入ってる。3-4-2-1が後ろから連動し、特に前の3枚がアルビの両センターバックとGKに圧力をかけてくる。
アルビのビルドアップは苦しくて、蹴ったボールをことごとく山口の中盤に拾われる。

山口は前線のプレスだけじゃなくて、3バックの関係性もよかった。ロングボールに対し中央の渡部が積極的に前に出て潰す場面が多く見られたんだけど、3バックの真ん中がこれだけ前に出れるということは、両脇のDFのカバーリングが保証されていればこそである。逆に、両脇のDF、真鍋と楠本も、自分の前方の中間ポジションでボールを受けようとする選手を、迷いなく潰しに行けていた。
つまり、DFラインと中盤のラインの間、アルビが使いたいところを、ほとんど消されていたわけだ。前節の金沢はここを中盤の選手で消しており、今日の山口はDFが潰していた。
ともかく、このエリアでの山口DF陣の迷いのなさ、守備の強度も、アルビ苦戦の大きな要因だった。

ボール保持率も、五分五分。アルビとしては「こんなはずじゃなかった」はず。おかしいぞ。もうちょっと自分たちでボールを持って、でも山口の壁が厚くて固くて、「さあどうやって崩そうか」と悩む… そんなような展開になるはずじゃなかったのか。

で、アルビは配置変え。4-4-2をやめ、いつもの4-2-3-1に。高木を中に戻して、谷口を左に、本間を右に、鈴木孝司の1トップ。

このほうが選手は慣れてるから、ボールの出口を見つけやすい。一つ塞がれ、二つ塞がれても、自然と身体が動いて、3つめ4つめのパスコースができやすい。

これでアルビのビルドアップは少し改善される。でも、山口の気合と用意してきた戦術も相当なもの。前半で、がっと流れをひっくり返すには至らない。

前半は山口優勢のまま、それでもスコアレスで折り返し。

このカウンター好き

こういう試合では、ハーフタイムはとても重要。アルビは山口の今日のやり方を整理して、自分たちのやり方を確認して、ピッチに入ったはず。

前半途中、負傷離脱の本間至恩に代わって右サイドに入った三戸舜介が輝く。攻撃時はタッチライン際で幅をとり、守備時はしっかりとプレスバックする。チームのタスクをしっかりと遂行している。

その上で、ボールを奪った際の切り替えの早さがすばらしかった。決勝ゴールとなったカウンターの立役者は三戸である。

攻め込まれたアルビのクリアボールを、ピッチ中央で鈴木孝司が競り勝ち頭で落とす。この時点で、鈴木の背後、右サイドの広大なスペースに三戸が猛然とトップスピードでランニングしてる。誰よりも早く反応し、味方を信じて走ってるから、完全に裏がとれている。鈴木から落とされたボールを、高木がダイレクトで三戸の前方に送り込む。タイミングもボールの質もばっちり。飛び出してきた山口のGKをかわした三戸は、冷静に中を見てマイナス気味のクロス。ここに、タイミングをずらして入ってきた鈴木孝司。丁寧に右足インサイドで合わせて、ゴールネットを揺らした。

きれいなカウンター。全員の狙い、ビジョンが一致して、スピードを落とさず、直線的にゴールに向かった。

山口側からすると、前がかりに出るときのリスクがそのまま露呈してしまった感じ。後ろに広大なスペースがある状態で、これほどスピーディーなコンビネーションで裏を取られると、守り手からするとノーチャンスだと思われる。

このあとは1-0で、ジリジリとした展開が続く。アルビが試合の主導権を握り返してきたが、完全に自分たちのもの、というわけではない。山口のプレス強度も極端に落ちたわけではないし、攻撃も鋭いものがいくつか。

アルビは選手を代えながらうまく試合をクロージングしていく。最前線に入った高澤優也も身体を張って存在感を出していた。

この試合は1-0で最後まで行ったんだけど、最終盤、アルビははっきりと時間稼ぎ的なことをするわけではなく、でももう一点取りに行くというわけでもなく、なんだかふわふわとした時間の使い方だったなぁ、と思った。

たぶんW杯予選とかだと、この状況ならコーナーフラッグのところで選手がグリグリやり合う光景が見られるはずだし、逆にさわやかパターンなら、苛烈にゴールに向かい、もう一点取りに行って息の根を止める!という気概がみられたりもする。

でもまぁ、のらりくらりとボールを持ちながら、相手が苛立ったところを、いなしてひっくり返して、裏に出して、みたいなやり方もあるから、それならそれでいいと思う。

こういう時間の過ごし方って、チームとして共有されてるものなんですかね。

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