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アルビ日記

2022-11:vs長崎 2-1

2022年04月25日(月)

PV 164

第11節「ソーンプレスをかいくぐる」

統制のとれた4-4-2のゾーンプレスと前線の個、はっきりと特長のある難敵長崎相手にホームで逆転勝ち。連戦の幕開けとしてはこの上なく気持ちいい勝ち方でした。

試合の背景

  • ビッグスワン
  • 土曜14:00キックオフ。くもり
  • 新潟6位、長崎12位だが、勝ち点差はわずか2

試合ダイジェスト

【前半】
コンパクトな守備ブロックを敷く長崎に対し、新潟がボールを保持する展開。ボールを持つものの、なかなか効果的に相手陣内に入り込めない新潟。決定機の数はやや長崎のほうが多いくらい。0-0で折り返し。

【後半】
60分過ぎ一気に試合が動く。長崎が先制。クリスティアーノのピンポイントクロスにエジカルジュニオがヘッドで合わせる。その後すぐに新潟が同点弾。右CK、島田のボールを藤原が倒れ込みながら頭で合わせる。さらに新潟が逆転に成功。高い位置でボールを奪い、左サイド本間至恩、1対1を仕掛けて左足クロス、高木が中央で合わせた。そのまま2-1で新潟が勝利。

4-4-2・ゾーンプレス

昨シーズンからV・ファーレン長崎の指揮を執る松田浩監督。J2の中でも色のある、面白い監督だ。フォーメーションは4-4-2、代名詞はゾーンプレス。守備の方法論に筋が通っていて、追求している。

松田監督に仕上げられたゾーンプレスを、アルビのポゼッションがどうかいくぐるか。この試合はけっこう楽しみにしてた。

アルビのスタメンは前節から4枚変更。

GK小島享介。DF藤原奏哉、舞行龍ジェームズ、千葉和彦、堀米悠斗。MF高宇洋、島田譲、三戸舜介、高木善朗、イッペイ・シノズカ。FW谷口海斗。

右サイドハーフに入った三戸は、今季初スタメン。

長崎の守備ブロックは、縦にも横にもほんとにコンパクト。DFライン、MFのライン、FWのライン、3つのラインが整然と並んでいて、その距離が短い。DFラインはできる限り高く設定しているし、2トップのエジカルジュニオと都倉は逆に低め。前からCBにプレスをかけるわけではなく、アルビのボランチ付近のスペースを消しに来るくらいの低さ。

そしてもっとすごいのは横の圧縮ぐあい。ボールサイドにグッと圧縮する。

例えば左サイドから攻められる場合、左ハーフがまず行って、中央の2枚もぐっと寄せ、さらに逆サイドのクリスティアーノも絞って真ん中まで来る。これぞゾーンプレス。アルビのボール側にはほとんどスペースがない。サイドチェンジをしたいが顔をあげて遠くを見る余裕を与えてくれない。そう、これぞゾーンプレス。

アルビのDFラインにハイプレスが来るわけではないので、後方でアルビは悠々とボール保持できる。が、なかなか効果的な前進が出来ない。

ボランチへのルートが長崎の2トップによって封鎖されている。門が閉じている。これは長崎側がかなり気を遣っていた様子。それでサイドバックからのパスルートを模索するが、先述のように長崎は横のコンパクトさも保っていて、ボールサイドへのスライドの意識がとても高い。こちらもすぐに通行止めに合う。

長崎、松田浩監督さすがだな、と思った。エジカルジュニオもクリスティアーノも、ちゃんと守備のタスクをこなした上で、ひとたび攻撃に転じたときの脅威は減じない。このあたりのマネジメントも含めて、攻守のバランスを担保してる。

ボディブロー

長崎の先制ゴール。クリスティアーノ→エジカルジュニオはやっぱり凄すぎた。クリスティアーノの右足はほんとに恐るべし。強力にも程がある。彼の場合は、いかにいい状態で右足を振らせるか、を考えたくなる。あえて最前線ではなく右サイドに置くのもそういうところにあるのかもしれない。

アルビは、4-4-2の強固なブロックに対して、めげずに自分たちのスタイルで真っ向勝負した。すてき。

中央から、なんとか谷口のクサビを使い、間に顔を出す高木に当て、ワンタッチで細かくつないで抜け出そう、そういう意図の攻撃を何度か試した。慌てず焦れず、あくまで愚直に。信念がある。

でも、アルビの2ゴールは、長崎のゾーンプレスを切り崩したものではない。1点目はセットプレー、2点目は高い位置でのボール奪取→長崎の陣形が整わないうちのショートカウンター。この2つのパターンが最も得点率が高いのは、サッカーの普遍的な事実。最初からそれを狙うチームも多い。
今日のアルビは、信念を貫き続けた結果、神様が微笑んでくれて、ゴールを呼び込めた、という方があってる気がする。

長崎の守備ブロックはたしかに強かった。けれど、アルビがこれほどポゼッションする、ボールを支配し続ける、というのは松田監督も誤算だったかもしれない。それくらい今日のアルビはボールを持っていた。長崎が持たせていたのか、アルビがボールを持っていたのか。微妙なところだけど、長崎がゾーンプレスをやり抜くために守備で走り続けたのは事実としてある。守備で走るのは疲れる。エジカルジュニオもクリスティアーノもカイオセザールも、精神的に疲れたんではなかろうか。

長崎の4-4-2を切り崩して得たゴールではなかったけれど、アルビがボールを保持し続けて、揺さぶり、ボディブローを効かせてもぎ取った2ゴールだったと思う。

戦術的に見どころのあるゲームだった。次回は、更に進化した長崎のゾーンプレスを、これまた更に進化したアルビのポゼッションがかいくぐるところを、ぜひ見てみたい。

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