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アルビ日記

2021-22:vs栃木 3-0

2021年07月12日(月)

PV 166

第22節「甘美な後半スタート」

ホームで狙い通りの試合運び、完勝。後半戦の入りを最高の形で迎えました!
栃木の猛プレスを、剥がして剥がして、繋いで繋いで。これぞアルベルトサッカー。
それでは試合のダイジェストです。

試合ダイジェスト

【前半】
栃木のハイプレスに対し新潟は覚悟をもって後方からのビルドアップをやり抜く。立ち上がりは栃木のプレスがハマりかけた感があったが、新潟がリズムを掴み始めるとテンポのよいパスワークが繰り出される。1点目は右サイド、2点目は左サイド、それぞれのサイドを崩し、中央で高木が合わせる形で2-0に。

【後半】
後半もお互いのやり方は変わらず、球際はさらに強度を増す。新潟の3点目は非常にきれいな形。堀米の鋭いクサビをロメロがワンタッチで落として谷口の豪快な左足。終盤、栃木FW矢野のPK失敗などもあり、新潟が3-0の完封勝利。

繋ぐのは、見た目以上に難しい

長いJ2リーグも折り返し、箱根駅伝で言ったら復路に入る。往路は4位でフィニッシュ。だが先頭の背中はよーく見えている。

アルビのスタメン、いつもと少し変更あり。

GK小島享介。DF藤原奏哉、舞行龍ジェームズ、千葉和彦、堀米悠斗。MF高宇洋、福田晃斗、ロメロフランク、高木善朗、星雄次。FW谷口海斗。

アルベルト監督の選手選考は、その時調子のいい選手だったりチームの考え方だったり、割合は少なめだけど相手のやり方だったりを考慮している様子が窺える。そして芯が通っている。

スタメンに入った福田晃斗と谷口海斗は、前節磐田戦の後半、いい仕事をしていた。左サイドは本間至恩をベンチに置いて星雄次を抜擢。全体のバランスをみて、ということか。

この3人が入ることによって、攻め方、守り方に微妙な違いが出るとは思うが、根本のボール保持の思想は変わらない。

栃木SCは田坂和昭監督の強烈なメッセージが込められたサッカーをする。よく走り、よく戦う。前の戦いでもかなりハードな肉弾戦を展開し、2-2のドロー決着だった。アルビにいたキャプテン柳育崇、FW矢野貴章は揃ってスタメン。ここには思い入れが出てしまう。

栃木は矢野と畑の2トップで、前からガンガンくる。少しラフなボールをどんどん入れてきて、矢野が競り、セカンドボールを狙う。ある千葉、舞行龍を中心にこれを跳ね返すが、簡単にクリアするわけでなく、しっかりと繋ぐ、というルールを皆が共有している。少しでも余裕があれば必ずトラップし、ボールを収め、味方に繋ぐ。これを続けるには、DFはとにかく高い集中力を維持しなくてはならない。周囲の選手たちも適切なタイミングで適切な場所にサポートに入らなくてはならない。

ラフなボールを入れてきてカオスを作り出そうとする相手に対し、できるだけ付き合わず、ボールを落ち着かせて後ろからパスを繋いでいくのは見た目以上に難しい。

栃木は前からハメに来る。2トップがCBに当たりに来て、中盤前めの森と菊池も広範囲に動いてボランチやサイドバックを封鎖しに来る。栃木のサイドバックもかなり高い位置までプレッシングに来る。ボランチもけっこう強気で、前へ狩りに来る場面のほうが多かったように思う。

つまり、栃木の守備は後ろに引いてブロックを作るんではなくて、敵陣で狩り獲ろう、という守備。
後ろ(栃木陣内)には広大なスペースがある。

これをかいくぐるのに楽なのは、スペースにFWを走り込ませ、そこにロングボールを送り込むこと。リスクも少ないし、後ろは疲れない。でもアルビはこれをやらない。

栃木の猛プレスを浴びながらも、後ろでボール保持を試み、丁寧に出口を見つけていく。千葉と舞行龍、そしてGK小島も勇気を持ってボールを持ち、最適なところにつける。
高も福田も藤原も堀米も高木も星もポジションを入れ替えながら顔を出し、ボールの出口を作る。ロメロは体を張って起点を作り、谷口は裏への牽制を忘れず、何度も動き直す。

栃木のプレススピードが速まるにつれて、アルビのパスワークもテンポを上げていく。後方、例えば千葉、堀米、高のところでワンタッチパスが繋がり、プレスを剥がして前方へ。動き出している高木や谷口にいい形でボールが出る。栃木は前に人数をかけているので、同数あるいは数的優位のカウンターになる。そういう形を何度も作り始める。

この試合、勝負の場所は常にアルビ陣内だった。ここでプレスをハメられるか、剥がすか。

そしてこの局面で勝ったのはアルビ。

素敵な3ゴール

前半の2ゴールは、いずれもサイドを崩した形。

栃木の左サイド面矢行斗は、ロングスロー含めセットプレーでも脅威になる、フィジカルとテクニックを備えた大型サイドバックだが、この日は対峙するロメロフランクが大きく見えたことだろう。

自陣で面矢のボールを奪い取ったロメロが一気に持ち上がる。追う面矢、それを腕で突き放すロメロ。強靭、屈強。面矢を突き放して右サイド前方へ縦パス。そこには流れてきた谷口。谷口は、カウンターのこういう場面で破壊力をもってる。サイドに流れてきてボールを引き出し、ゴールに直結する仕事ができる。

谷口が冷静に中を見て、低くて速いクロス、栃木CB柳の目の前で高木がピンポイントで合わせる。GKオビが一度身体に当てるも、すぐに詰めてゴール。先制。

2点目今度は左サイドから。星が仕掛け、サイドをえぐり、中をよく見て走り込んできた高木に合わせる。クロスも高精度ならシュートも正確。技術の高い二人。

それにしても高木のゴール前への入り方。相手DFがゴール前にポジションをセットしてから、少しだけ遅れて空いたところに、今しかない、というタイミングで飛び込んでくる。結構な確率で、相手との接触なくゴール前で合わせられる。すごい技術。

後半も、基本的には両者戦い方を変えない。栃木も新潟も。ここで変えたら自分たちの積み上げたものが否定される。という感じ。意地の張り合い。プライドのぶつかり合い。

アルビの3点目はキレイに、そして豪快に決まった。

堀米の鋭いクサビ、相手を背負ったロメロのポストプレー、ワンタッチパス。そして谷口の左足シュート。角度のないところから、ニアの高めに突き刺す。あれ狙ってたらすごい。とんでもないシュート。

大事なのは、あの場面でロメロがあそこにいた事。FWが鈴木孝司なら、たぶん鈴木がポストをしていた。でもロメロがあそこにいて、谷口がすぐ脇にいた。パスを入れた堀米を含めて、全員が同じ絵を描いていた。
攻め残ってたのかもしれないが、右ハーフのロメロがあそこでポストプレーができたこと。そして最高の場所で谷口に前を向かせられたこと。これはある意味ポジショナルプレーの真髄なのかもしれない。

今日の3ゴールはどれも素敵で、たぶん狙いが見事にハマっていて。何度でも見返したいゴールなんである。

そしてこの試合でもう一つだけ語るべきこと。福田晃斗のフル出場。

高とのダブルボランチは、これ相手かなりイヤだろう。今日の栃木は中盤省略型のサッカーをしていたから、ボランチのボール奪取力が見えづらい展開だったけど、ボール保持型のチーム相手なら、高と福田、二人の狩人はかなり活き活きしそう。

とにかくファンにとってはこの上なく甘美な後半戦の幕開け。

順位も3位に浮上したらしい。

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