キタックCGソリューションセンター

アルビ日記

2021-38:vs松本 1-1

2021年11月08日(月)

PV 36

第38節「どこで優位を作るか」

追い込まれた松本の気迫、びんびんに感じました。でもアルビも後半なんとか盛り返した。高澤に初ゴールが出てよかったですよね。決めた後ほんとに嬉しそうだった。松本もなんとか、残留してほしい…

試合の背景

  • 松本ホーム、サンプロ アルウィン。日曜14:00キックオフ。晴れ。
  • 新潟は昇格の望みがなくなり7位
  • 松本は激しい残留争いの渦中で最下位に沈んでいる

試合ダイジェスト

【前半】
立ち上がりから気持ちを見せプレッシングに来ていた松本が先制に成功。クリアボールを拾ったボランチの佐藤が絶妙なミドルシュート。その後は新潟がボールを持ち松本がブロックを作って構える展開。0-1松本リードで前半終了。

【後半】
おそらくハーフタイムのテコ入れが効いて新潟の攻撃が活性化。近距離でのFKから最後は途中出場の高澤が決めて同点。松本は粘り強い守備、新潟は根気強い攻撃。新潟は最後の一差しができず、松本は最終盤にいくつか決定機があるが決めきれない。ドローで勝点1を分け合った。

残留への気迫がみなぎる名波・松本

松本山雅FCは現在最下位で、激しい残留争いの真っ最中。そんな松本のホーム・アルウィンに乗り込んだアルビのスタメンは以下の通り。

GK阿部航斗。DF長谷川巧、千葉和彦、舞行龍ジェームズ、堀米悠斗。MF福田晃斗、高宇洋、ロメロ・フランク、高木善朗、小見洋太。FW谷口海斗。

長谷川と小見は2試合連続の先発。ファイター・ロメロが久しぶりに帰ってきた。

松本山雅は今シーズン途中から名波監督が率いているが、厳しい戦いが続いておりなかなか浮上できずにいる。このまま行くとJ3降格。このゲームへの気迫は相当なものだろう。背水の陣、不退転、死にものぐるい。

個人的に思い入れのある松本は、J2に生き残って欲しい。だけどアルビファンとしては、このゲームでもやっぱり勝点3がほしい。気合でも松本に負けないでほしい。相手が全身全霊でかかってくる試合、こちらも全身全霊で、激しくぶつかり合う試合が見たい。

磐田の監督時代もそうだったが、名波監督はけっこう現実的なゲームをするイメージ。自分たちと相手のパワーバランスを分析し、リスクを最小限に抑えて、数は少ないけど効果的な攻撃を繰り出す。

今日の松本もそういうゲームプランで入ってきた。そしてそこに気迫が乗っかってきた。

立ち上がり。松本は5-3-2気味で構えていて、2トップは前線から激しくチェイシングにくる。さらにその後ろのインサイドハーフ2枚、セルジーニョと河合秀人も、「ここ!」というときは前まで出てきてプレスをかけ、剥がされると急いで撤退し自分のポジションを埋める。両ワイドもそう。このインサイドハーフと両ワイドの上下の動き、しかもディフェンス時なので、かなり消耗するはずだけど、相当やってる。気持ちに突き動かされている部分はきっとある。(セルジーニョがこんなに規律を守ってディフェンス頑張るとは意外だった)

そういう姿勢が実って先制点は松本に。

FWの一角・榎本樹がペナルティエリアに切り込んでいき、一度はクリアされかけるも、諦めずに追い、ボールを引っ掛けた。それがアンカー佐藤和弘の前に転がり、冷静なトラップのあと強烈な左足ミドル一閃。ここでアンカーが拾えるということは、チーム全体の重心が前に向けている証拠。

前半5分の先制弾。名波監督のゲームプランがハマったのかもしれない。「最初の5分、あるいは10分は前から行くぞ」と。そういうのがあったのかもしれない。そのくらい序盤の松本は激しく、強烈だった。

アルビはやっぱり気圧されていた。

局面の優位性

後半のアルビは、いつもどおり変化があった。こういうテコ入れができるのが強みのひとつなんだよなあ。アルベルト監督の手腕もあるだろうし、チームの方向性がちゃんとある、ってのも大きいだろう。

選手交代としては、最前線に高澤優也が入って、谷口が左に出た。これ、いつぞやの試合でも見られた、点をとる型。高澤がまずターゲットになって、隙間に谷口がぐいっと入ってくる。DFはヘディングの強い高澤をまず全力で抑えに行かなくてはならないから、そのあとに入ってくる谷口へのマークは若干甘くなる。

谷口は現時点では、1枚目のターゲットになるよりは、別にターゲットマンがいて、その後にシャドー的に入ってくる方が脅威になっている。

今日の後半みたいに最前線に高澤(あるいは鈴木孝司)を置いて、谷口をウィングストライカーっぽく配置すると、どっちも気持ちよくやれるし、中盤からのボールの配給方法もある程度明確になる。シンプルなクロスがOKになって、そうすると相手は嫌がってサイドを消しに来るから中が空く。それなら、と、中央でほんとうにやりたかったことができるようになる。

同点弾は高澤。セットプレーのこぼれに谷口が反応して折り返し、高澤が沈めた。移籍初ゴール。よかった。決めた後の喜びように責任感とか重圧を感じる。

途中から右サイドのコンビを入れ替えたのも面白かった。長谷川 – ロメロから、藤原奏哉 – 大本祐槻 に。前者と後者は、ハーフとバック、どちらが幅をとるのかで違いがある。前者はサイドバックの長谷川が、後者ではサイドハーフの大本がタッチライン際に立って幅をとった。

この立ち位置の変化は、相手のディフェンスに混乱をもたらす。マークで相手をつかまえる基準点がずれる。

それから、タテにガンガン仕掛ける大本を、途中から入った攻撃志向の松本・田中パウロ淳一にぶつけたのも良かった。田中は攻撃するために入ったはずのに、開いて待ってる大本をケアしないといけないから高い位置がとれず、後ろにはりつかされた。そして大本のドリブルに何度も対応するハメに。

田中パウロにとっては大きなストレスになったろう。

田中パウロは最終盤に決定機が2回ほどあったが外してしまった。投入直後からもっと前に顔を出せていたら、リズムも作れて最後の決定機は決められていたかもしれない。サッカーはいろんな事象が少しずつ関連してる。

後半、前線や右サイドで優位性を出せたことで、全体的にアルビがゲームを支配できるようになったと思う。

では前半はどうだったか。前半は、松本のゲームだった。

前半の松本は、長身FW榎本樹が効いていた。長身でハイボールに競り勝ったり収められたりするだけでなく、機動力もある榎本は、左右、特に左サイドに流れてボールを受けていた。サイドバックやボランチなどと競ってハイボールを収め、松本のカウンターの起点となる。

ここに新潟は手を焼いていて、今ひとつリズムが作れなかった。松本は狙ってこの局面で優位性を出していたように思う。

監督がいろんなことを考えて、それがピッチに描けるときと、描けない時がある。うまくいってるやり方には「再現性」があって、ピッチで数回、同じような場面が繰り返される。そしてそれをケアしたり、対策をとったり、ひっくり返したりする作戦変更がある。

いいゲームだと、そういうのの繰り返しが90分の間で何度か繰り広げられる。サッカーは楽しい心理戦でありドラマだ。

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  1. 名無しのサッカーファン より:

    様々なJ1・J2の試合記事、コラム、ブログを読んできましたが、とてもアルビ愛あふれ、各試合毎のチーム・ゲーム内容の的確な分析、諭評で非常に良かったです。

    何よりも相手チームへのリスペクトが感じられました。

    節毎のタイトル・試合背景・ダイジェスト・試合詳細といった構成は、とても読みやすく、今シーズンちょっとJ2から離れていたので、アルビを通して、今シーズンのJ2を振り返る事ができました。

    アルベルト監督の去就も気になりますが、最後までアルビらしいサッカーを貫いて欲しいですね。

    ですが私は、ベガルタサポです(笑)

    来シーズン、ベガルタvsアルビレックスがビックスワンで観れるかもしれません。

    分析・諭評楽しみにしています。

    • 樋口大輔 より:

      非常に温かいコメント、ありがとうございます。とても励みになりました。
      ベガルタサポさんでしたか…こちらとしては「お待ちしてます」とも言いづらいので、残り試合、戦い抜いてください!ベガルタ、渡辺晋さんも手倉森さんも名監督で、おもしろいサッカーをしますよね。もし相まみえたらお手柔らかにお願いします笑

      Jリーグ、戦術的にもいろんなバリエーションが見られるようになってきたし、気持ちの入った好ゲームが増えてきましたよね。一緒に楽しんでいきましょう〜

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