第19節「シンクロ率」
3試合連続の3-0勝利。ポステコ一門のクラモフスキー山形をポゼッションで殴り倒した。こ、これはホンモノだ!
試合の背景
- 5/29 日曜14:00キックオフ。晴れ
- @ビッグスワン
- 新潟は2連勝中の2位、山形は5位。
試合ダイジェスト
【前半】
新潟がボールを握る展開。ペースを掴んだまま新潟が28分に先制。左サイド本間至恩から柔らかいクロス、鈴木孝司が頭で合わせ、GKが弾いたところを松田詠太郎が押し込んだ。1-0で前半折り返し。
【後半】
ハーフタイムでの選手交代はなし。58分、新潟に2点目。ゆったりとしたボール回しから敵陣中央でボールを受けた本間。鈴木のポストを使って抜け出し、右足を振り抜いた。さらに81分、伊藤涼太郎のCKを田上大地が頭で合わせ3点目。3-0で試合終了。
同門対決
ビッグスワン・快晴。
アルビはスタメンを大胆に変更。
GK小島享介。DF藤原奏哉、田上大地、千葉和彦、堀米悠斗。MF高宇洋、星雄次、松田詠太郎、高木善朗、 本間至恩。FW鈴木孝司。
2列目と1トップの4枚は全とっかえ。この起用法なら出る選手、否が応でも気合入る。
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モンテディオ山形も好調とのこと。ピーター・クラモフスキーと我らが松橋力蔵監督は、アンジェ・ポステコグルー政権の横浜FMで、ともにコーチとして働いていた。いわば先進的なポゼッションスタイルを体得した同門の徒。
そういえば去年はやられたんだったよな…
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今年はどうなったか。アルビの伸びしろが上回ってた。それも相当な上回り方。
絶対ボールを持ちたいモンテディオ山形が、クラモフスキーの11人が、撤退戦に甘んじる。ボールが前後左右にポンポンぽんぽん動くのを、追いかけさせられる。
これはかなりの精神的なダメージだったのでは。
他のチームが、アルビにボールを持たせることを前提として入ってくるのに対し、山形はそうではない。相手にボールを持たれるのに慣れてない。
この違いはたぶん大きい。
この同門対決で、3-0という結果と同じくらい、いやそれ以上にボール保持率、それから内容で相手を凌駕したこと。それがアルビの地力をはっきりと示してる。
言わば「同じ型」をもつチーム同士のたたかいで、気持ちよくやれた。自分たちの型を貫けたのは山形ではなくアルビだった。
2.5チーム分
3-0、3-0と絶好調で来て、ここでスタメンを5枚入れ替える松橋監督。ここまでずっとこういうやり方をやってきて、メンバーが替わることに、選手もチームも慣れてる。そして誰が出てもチームとしてのクオリティは変わらず、それにプラスして個人としての味や色が追加される。
アルビは2.5チーム分くらいの戦力をもっている。最初から持っていたわけではない。自分たちで作った2.5チームである。
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ここのところボランチで起用され続けている星雄次はもともとサイドプレーヤー。でも2.5列目くらいのリンクマンとして、存分に能力を発揮してる。アンカーの高、トップ下の高木の中間くらいの位置取りで、左右上下に動き回る。もらってはたいてまた動く、をずっと繰り返す。運動量とリズムでゲームを作る。ボランチ星の色を出し、高や島田、秋山、吉田らとまた違った味付けをしてくれる。
FWの谷口と鈴木(ゲデスに矢村)、トップ下の伊藤と高木、サイドの本間、松田、三戸、イッペイ。CBの千葉、田上、舞行龍、早川。SBは藤原、長谷川、堀米、渡邊泰基。名前を並べてみると、各ポジションの層が厚いことがはっきり分かる。みんな今季、ピッチで躍動した選手たち。
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よくわからないけど、ボール保持というのは、チーム内、みんなの思考の「シンクロ率」みたいなのが物を言うんじゃないか。誰か独りが急ぎすぎたらダメ。違うことを考えたらダメ。慌てたらダメ、イラついたらダメ。
11人の波長を合わせて、ゆっくり行く所、ギアを上げる所を全員で感じる、みたいなことが大事なんじゃないか。アルビは2.5チーム分くらいのメンバーが順繰りにゲームに出ながら、全員でその波長を合わせてきた。だから誰が出ても同じことができる。
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今週水曜は、天皇杯2回戦(vsロアッソ熊本)。はっきりとターンオーバーし、メンバーを大きく入れ替えて戦うチームも多い中、アルビは通常のリーグ戦のローテーションを守るんではないか。そういう準備はできている。そしていつもと同じサッカーをする。
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